2018/10/12

不動産会社は必ず専任媒介契約を勧めますが、高く売却したい売主は決して乗ってはいけません。

不動産会社が不動産売買の仲介を成立させた時、不動産会社に入るお金の事を不動産仲介

手数料と言います。

この手数料にはいくつかの種類があり、その中に「両手」と言われる手数料総取りの、不

動産会社に取って、うれしい取引があります。

何が「うれしい」のかと言いますと、手数料を売り手と買い手の両方からもらえるからで


す。

売主は、マンションの売却に成功すれば仲介業者に手数料を支払います。

と同時に買主も中古マンションを購入する際には仲介の不動産会社に手数料を支払いま

す。

両手取引とはこの仲介する不動産会社が同一業者であることを意味します。(どちらか一方の場合は「片手」と言います。)

手数料の上限は、

売買価格×3%+6万円

売買価格が3000万円のケースですと、

3000万円×3%+6万円=96万円 ※税抜き

これが「片手」の手数料です。

「両手」は買い手と売り手の両方から受け取ることなので、

96万円×2=192万円※税抜き

となります。

仲介手数料の金額(上限)は、宅建業法で定められており、その定めは国土交通大臣が定める所によります。
さらに細かい詳細は各々でご確認下さい。私の経験では、仲介手数料の金額は「上限」であるにもかかわらず、「決まっている」などという業者もいました。


このサイトでは、「専任媒介契約」はお勧めしていません。

不動産を早く、高く売る方法。NO5、「仲介を依頼する不動産会社との最適な契約方法」

この「両手」での取り引きと「専任媒介契約」との組み合わせが、売主に取って最大級に

危険だからです。

この辺りを、もう少し詳細にお話しますと・・

例えば、

Y不動産:売り主が専任媒介契約を結んだ会社

Z不動産:買い主から物件探しを依頼されている会社

このとき、Z不動産からY不動産に連絡をすると・・。

Z不動産:「この物件を紹介したいお客様がいるのですが。」

Y不動産:「この物件は、残念ながら商談中です。」

こうなる理由は、Y不動産はZ不動産がその物件を買ってくれる人を見つけると、もらうこ

とができる手数料は売り主からの手数料だけで、買い手からもらえる手数料は、Z不動産の

ものになります。

そこで、Z不動産から問い合わせがあっても「現在商談中です・・・」などとごまかして、

取り合わないようです。

しかし、購入を考えている人が直接不動産に連絡するとこのような対応になること

も・・。

買い手:「この物件が気になるのですが、紹介してもらえませんか。」

Y不動産:「ありがとうございます。紹介可能ですので、どうぞ。」

物件探しをしている人が直接Y不動産に問い合わせをすると、もしその人が購入した場合に

は、Y不動産に買い手と売り手の双方から手数料が入りますので、喜んで紹介するというや

り方です。

これを聞くと、

「売り主が払う手数料は両手も片手でも同じ金額で、不利益ではないから、いいんじゃな

いか?」

と思いますよね。

ただ、このやり方をされると、買い手からのアプローチが極端に少なくなり、内覧が入り

にくくなるのは目に見えています。

結果的に、専任媒介契約を結ぶとその物件にたどりつくルートが著しく狭くなり、必然的

に売れにくくなります。

・・で、足元を見られ、値段を下げざるを得ない・・となりかねません。

私は以前、直接、不動産会社に「両手取引」について不動産会社に問いただしてみまし

た。

どの会社も一様に、「今はそんなことをできる時代ではない」と言っていました。

でも、本当にそうであれば、「一般媒介契約」でも問題ないはずです。

しかし、すべての会社が、(手数料を半額にしてでも!) (上司を連れて来たりして!)「専

任媒介契約」を勧めてきます。

不動産会社はどうしても他社と競争したくないようです。

高く売りたい売主は、どうしても競争してもらわなければ困ります。

そのためには、「一般媒介契約」とすることは譲れません。

自宅を高く売りたい方はご参考になさって下さい。

以上、「不動産会社は必ず専任媒介契約を勧めますが、高く売却したい売主は決して乗ってはいけません。」という話題でした。


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